中央大学を蹴って浪人。東進本科コースで慶應義塾・早稲田・上智・横浜国立・立教を全勝!
- 合格校
慶應義塾大学(経済)、早稲田大学(商)、上智大学(経済)、横浜国立大学(経営)、立教大学(経営)
高校3年3月。岡の一度目の受験は終わった。結果は中央大学合格。現役での合格実績としては悪くない。だが岡本人は釈然としない気持ちを抱えていた。高3の夏まで部活を続け、東進で本格的に受験勉強に取り組んだのはそれ以降。もしもっと勉強時間がとれていたら結果は違っていたはずだ。自分はもっとできたはずだ…と。「もう1 年やってみろ。
それで得られる経験も大きいはずだ。ただ、1 年だぞ。」それならば、と岡は予備校探しを始める。手元には数多くのダイレクトメールが届いていた。高崎、それから大宮のYゼミS台、K塾、色々と選択肢はあった。実際に話を聞きにも行った。
だが、岡は迷わず東進を続けることを選んだ。その理由をふりかえってこう語る。「予備校はほぼ全部まわったんですけど、授業の始まりが4月半ばって言われて、それでは遅すぎると思ったんです。受験の天王山は夏だなんて言うけど、実際は違うんです。夏の前に決まる。多くの人はY ゼミとかのなんとかコースに入って10ヶ月無難にやっていれば受かるんだろうと考えていると思います。でもそれは幻想なんです。浪人するなら、現役と同じようなラインを思い描いてたらダメなんです。もっと早く、もっと高いレベルで完成しないと。だから自分は高速学習のできる東進を選んだんです。」
こうして岡の浪人生活は東進でスタートした。朝はきまって9 時に登校。本科コースでは朝からの登校が義務付けられている。規則正しい生活が勉強のリズムを作る。自由にされるよりもやりやすかったと岡。本科の担任にも会った。
最初の面談。いきなりだ。「君は優秀だな。」と言われた。面食らった。嬉しかったが、変な人だとも思った。だが、「力がそれだけあるなら、まずこの1ヶ月で3 講座を確実にこなせ。ぐずぐずしている暇なんかない。スピードが勝負!」と言われた時、この人についていけば大丈夫だと岡は確信した。なぜなら岡の考えも全く一緒だったからだ。そして二人三脚が始まった。
まずはシステム英語文法編V を3 月中に終わらせた。いかに英文法とはいえ、非常に高いレベルを扱っている。が、確認テストもばっちり合格判定。驚異的なパワーとスピードだ。続いて現代文、古文。着実に進む。計画通り順調に成績を伸ばし、8 月のセンター試験本番レベル模試では達成率90%を突破した。だが、全てが順調だったわけではない。
続く回では生物で失点。達成率を落とす。同月の記述模試では数学の達成率が5割。点数が安定しない。その時の面談は1 時間にも及んだ。岡もしっかりとした自分の考えを持っている。数学は確かに点数だけを見たら頼りない。でも、手ごたえは感じていた。成績には表れないが、もうちょっとで何かが掴めそうだった。だから、どうしても数学の学習時間を最優先で確保したかった。他教科の授業時間を多少減らしてでも数学の演習時間を多めにとらせてほしい、そう担任に話した。
面談は「いつも戦いのようだった」と岡は語る。「自分の理想と担任の理想が真正面からぶつかっているような。でも不思議と面談が終わるとふっきれてるんです。納得してる。絶対良い勉強ができると思えたんです。」妥協はしたくない、迷いを残して面談を形だけ終わりにしたくない、そういう岡の思いに応えたかったと担任。10 月、秋。本格的な記述・過去問対策に入った。過去問は担任からの薦めもあり、夏から少しずつ目を通していたが、慶應義塾・早稲田の過去問は実際に時間を計って取り組むと非常に厳しかった。担任からは10 年分を5 回以上繰り返せと言われている。膨大な量だ。だが岡はくじけない。今までしっかりとした土台を築いてきたという自信があったからだ。それでもまだ弱いと思う部分は積極的に志望校対策講座を申し込んでカバーした。自由英作・内容一致。徹底的にやった。もう岡に死角はなかった。
結果、慶應義塾(経済)、早稲田(商)、上智(経済)、横浜国立(経営)、立教(経営)合格。
東進で第一志望校合格を達成するのは珍しくないが、早慶上智のトリプル合格を達成するのは本当に実力がないとできない。ここでがんばった一年間は自分にとって財産だったと岡は話してくれた。その目が赤くなっていたのを一生忘れないだろうと担任は話した。